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講師のブログ・Q&A

  • 男性の講師です
    愛知県津島市百町みどり台
    37歳
    名古屋大学大学院 人文学部英語学専攻

ハンドルネーム:ブスジマさんのブログ

英語のミニ講座その① ~動作と状態の2分法~

こんにちは!毒島です。


本日は英語講師らしく、ちょっとだけ、皆さんの英語学習に役立つような投稿をしようと思います。「英文法・ミニ講座ブログ」とでも言うべきでしょうか。受験勉強をされている学生の方々や、僕がどんな指導するのか?と、ご興味頂いている保護者様(居るか分かりませんが)向けに記入したいと思います。


本日は、「動作動詞」と「状態動詞」の性質の違いについてお話しします。この用語は英文法を勉強されていれば、「時制」辺りで当たり前に聞く用語だと思いますが、現場経験から確信を持って言えることは、この2つの用語の意味を適切に理解できている生徒はいません。これは明らかに文法書と、講師の指導の解説不足によるものです。


従って今回のブログをそのままお読みいただければ、部分的ではありますが、英語の本質を見て頂けると思います。


突然ですが、皆さんにお伺いします。下記の動詞を「動作」と「状態」の二つに分けるとしたら、どうやって仕分けしますか?


walk, be, like, eat, run, stay, live, swim, rain, snow


動作… ???

状態… ???





正解は…

動作…walk, eat, run, swim, rain, snow

状態…be, like, stay, live,


になります。

ここで、ひょっとしたら、「『rain』『snow』も動作動詞なの!?」と不思議に思われた方もいるかもしれませんね(現場レベルではよく「えっ?」というリアクションを示してくれます)。もしそう思われているのだとしたら、残念ながら従来の勉強法では、「動作」と「状態」の本質を掴めなかったという事になります。それもあなたのせいではなく、説明が不足しているのだから仕方の無い事です。そもそも、この「動作」「状態」という用語自体が、僕は誤解を生むと思っております。次の話がこのブログの核心になりますが、「動作」「状態」のそれぞれの定義は、以下のようになります。


「動作」…『ON』にするのに負荷がかかるもの(=従って、持続が大変で『OFF』も込みで考えている)


「状態」…『ON』が当たり前であり、素の状態である。


…このように定義して上記の動詞を見ていきましょう!


先ずは「状態」から見ていきましょう。be, like, stay, live,…これらの動詞は、『ON』の状態が素であり、当たり前です。例えば「stay at the hotel(ホテルに滞在している)」という表現について考察しましょう。

貴方がベッドで寝ていて意識が飛んでいようが、「ホテルに滞在して」いますよね?また、ホテル内施設、例えばテニスコートでも借りて、仲間と夢中でテニスをしているときを想像してください。夢中でプレイしていて、今どこにいるのか、完全に忘れている・意識していない状況だとします。それでも「ホテルに滞在して」います。このように、「状態動詞」というのは、意識していようが意識していまいが、『ON』の状況が素であり、当たり前なのです(他の状態動詞についてもこの視点で見直してご確認下さい)。


いっぽうで、動作動詞は『ON』の状態になるのに、例えば腹筋に「ふんっ!!」と力を入れるかの如く、スイッチを付ける必要があります。例えば「walk(歩く)」や「eat(食べる)」はどうでしょう?自身をそのモードにしないと、出来ないですよね?(=寝てて意識飛んでたら(夢遊病とか特殊なケースはもちろん除いて、)食べたり歩いたりできませんね。)従って、動作動詞というのは『ON』に負荷がかかっているので、持続するのが大変であり(=例えば腹筋に力を入れたまま、「1分間耐えよ!」と言われたら結構しんどいですよね。)『OFF』の状態(=腹筋を開放して「ハァ」と一息付けた状態)も込みで考えている動詞なのです。(他の動作動詞についても、同様にその視点で一度考察してみてください。)


上記の定義を確認した上で、再度お聞きします。「snow(雪が降る)」や「rain(雨が降る)」は「動作 / 状態」のどちらに仕分けしますか?


snowやrainの状況を生み出すのも結構大変なんです。何しろ、先ず雲を結集してエネルギーを溜めなければいけません。溜まったエネルギーをやっと放出して(=少しずつ雲も千切れていって、)「snow」や「rain」の状態が出来ます。この状態もずっと続くわけではなく、雲が無くなるか、風で流されれば「晴れ」の状態が出来ます。


…このように考えてみると、上記のような天候を指す動詞が「動作」側になるのも、うなずけるのではないでしょうか?…今回は話もかなり長くなりましたので、ここまでにしますが、この感覚がつかめると、時制の本質が色々と見えてくるようになります。またどこかでその話をブログに書いていきたいと思います。(気長にお待ちいただければと思います)。


本日はここまでお読みいただきまして、ありがとうございました!